ここでの対象は小型、中型であるとしましたが、彼らがいかに知能が高いかを知っていただくために少しアレックスくんの話をしたいと思います。
アレックスくんはインコ科のヨウムという種類の鳥で、大型(のうちでも小柄なほう)のインコに分類されます。彼は鳥類の知能を解き明かすためにアメリカでペッパーバグ博士に協力し、博士から専門的な教育を受けています。果たして彼はどれほどのことができるのでしょうか?
彼の噂は私も以前から聞いていて、とにかく高い知能を持ち合わせているということは知っていたのですが、先日、博士が日本でされた記念講演の内容を聞いて予想を上回る高い知能に驚愕しました。
彼は人や物には名前があることを理解し、数多くのものの名前を知っていて、それらが欲しいときには言葉に出して要求することができます。例えば、「ナッツちょうだい」といったようにです。しかし、こんなのは序の口でした。彼は「概念」というものを理解していて、「色」という概念を理解していくつかの色を弁別でき、「数」という概念を理解して6までを数えることができ、「形」という概念を理解していて角の数でそれを認識していました。例えば、「緑色の五角形のものはどれ?」というとキチンとそれを指し示すことができます。さらには「無い」という概念も理解していました。「無い」というのは数学上でも「ゼロ」を意味し、これは高度な概念であるとされています。そして驚くべきは、博士の質問に飽きてくるとわざと間違えた答えを言い、博士がそれにあわせた質問をすると見事に当てるということまでやってのけることです。
彼は普通の鳥とは異なった高度な教育を受けており、博士も愛鳥家に「自分の愛鳥がアレックスのようになることは期待するべきではない」と言っていました。確かにそのとおりだと思いますし、さらに小型、中型ではたとえ同じ教育を受けたとしてもアレックスくんとは同じにならないかもしれません。しかし彼らの知的欲求を満たすためには、潜在的にそのような高い知能を持っているということは理解しておく必要があるでしょう。
なお、アレックスくんの詳しい研究内容については.という本を参考にしてみてください。