「弱っている(病気、ケガをした)鳥(ヒナ)を保護したのだけれど・・・」という話や、営巣期では「巣から落ちたヒナを保護したのだけれど・・・」という話はよく聞く話しです。いわゆる「鳥獣保護法」では許可のない捕獲は禁止されていますので、いくら「かわいそうだから保護したのだ!」と言い張ってみたところで違法行為であることに変わりはありません。しかもヒナの保護は、親鳥から見た場合、多くは誘拐になってしまっているのです.。
しかし、現実問題として本当に怪我をしている鳥やヒナがいたとしましょう。何とかして合法的に助けてあげることはできないのでしょうか?・・・と思って少しばかり法律を調べてみたところ、法律も人間が作ったもの、血も涙もありました。
私は法律の専門家ではありませんので、この記事を参考にして行ったことに起因するいかなる事態にも責任は負えません。その点はあらかじめご了承ください。
法令等は適宜改正されています。最新の法令に注意してください。
平成18年7月17日確認
【第九条】(第一項)学術研究の目的、鳥獣による生活環境、農林水産業又は生態系に係る被害の防止の目的、第七条第二項第五号に掲げる特定鳥獣の数の調整の目的その他環境省令で定める目的で鳥獣の捕獲等又は鳥類の卵の採取等をしようとする者は、次に掲げる場合にあっては環境大臣の、それ以外の場合にあっては都道府県知事の許可を受けなければならない。
(平成十四年十二月二十六日環境省令第二十八号)
最終改正:平成一八年三月一七日環境省令第八号
【第五条】法第九条第一項の環境省令で定める目的は、次に掲げる目的とする。
一 鳥獣の保護に係る行政事務の遂行
二 傷病により保護を要する鳥獣の保護
三 博物館、動物園その他これに類する施設における展示
四 愛がんのための飼養
五 養殖している鳥類の過度の近親交配の防止
六 鵜飼漁業への利用
七 伝統的な祭礼行事等への利用
八 前各号に掲げるもののほか鳥獣の保護その他公益上の必要があると認められる目的
鳥獣保護法では「環境省令で定められた目的であれば捕獲できる」と定められていて、環境省令ではその「目的」のひとつとして「傷病により保護を要する鳥獣の保護」があげられているのです。
ただし、本当に保護が必要かの判断は専門家でなければ難しいでしょうし、もし保護が必要であっても都道府県知事の許可が必要になります。まずは、保護を行っている施設に電話等で相談するのがよいでしょう。
以前は鳥獣保護法のもと、野生の鳥獣(特に鳥)は何があっても放置といった風潮が強かったようですが、近年では動物愛護法の改正に見られるように、動物愛護の精神が普及しだしたこともあって、自治体の多くが傷病鳥獣の保護(救護・レスキュー)の窓口.や、保護施設の設置や業務の委託をしたりしています。たとえば、横浜市では傷病鳥獣の保護対策としてズーラシア.、野毛山動物園、金沢動物園が傷病鳥獣の保護を行っています。